明治期アンデルセン童話翻訳集成
日本人はアンデルセン童話をどのように解釈してきたのか
新資料発掘でアンデルセン研究の新展開を促す
明治期アンデルセン童話翻訳集成 全5巻
川戸道昭・榊原貴教 編集
体裁:全5巻 B5版 上製 各巻320ページ
セット定価:90.000円+税 (分売不可)
―収録内容―
【第1巻】
《001 火打箱》
不思議の火絨箱 杵屋絲遊訳 [少年世界 明治36年7月] 火打箱 寺谷大波編 [『火打箱』 明治41年11月] 不思議な燧石 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月] 火打箱 近藤敏三郎訳 [『アンダアゼンお伽噺』 明治44年4月]
《002 小クラウスと大クラウス》
二人むく助 尾崎紅葉訳 [『二人むく助』 明治24年3月] 小九郎と大九郎 教育資料研究会訳 [『教授材料・話の泉』 明治37年3月] 小九郎次大九郎次 菅野徳助・奈倉次郎訳 [『小九郎次大九郎次』 明治40年1月] お伽劇・二人黒助 佐藤紅緑訳 [少年界 明治43年6月]
【第2巻】
《003 エンドウ豆の上に寝たお姫様》
豆の上の皇女 教育資料研究会訳 [『教授材料・話の泉』 明治37年3月]
《004 小さなイーダの花》
ゆき子さんの花教育 資料研究会訳 [『教授材料・話の泉』 明治37年3月] 舞踏会 三浦白水訳 [心の花 明治39年7月] 花の舞踏 三浦白水訳 [心の花 明治39年10月]
《005 親指姫》
新竹取物語/一名指子姫 森晋太郎著 [少年世界 明治28年10月1日] 花子 樋口勘次郎訳 [女子之友 明治30年6月22日]
《006 いたずらっ子》
腹黒き童 柴田守中訳 [明星 明治36年6月]
《007 旅の道づれ》
亡者のお礼 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《008 人魚姫》
小人魚 内山春風訳 [『アンデルゼン物語』 明治44年3月]
《009 皇帝の新しい着物》
王の新しき衣裳 ヤスオカシュンジロウ訳 [Romaji Zasshi 明治19年11月] 王の新しき衣裳【翻刻】 ヤスオカシュンジロウ訳 [Romaji Zasshi 明治19年11月]
不思議の新衣裳 巌本善治訳 [女学雑誌 明治21年3月10日]
帝ノ新ナル衣服 渡辺松茂訳 [『ニューナショナル第五リーダー直訳』 明治21年6月] 領主の新衣 坪内逍遙訳 [『国語読本』 明治33年10月] 諷世奇談 高橋五郎訳 [言文一致 明治36年9月] 狂言衣大名 杉谷代水訳 [早稲田文学 明治39年3月] 着道楽 菅野徳助・奈倉次郎訳 [『小九郎次大九郎次/着道楽』 明治40年1月] 裸の王様 木村小舟訳 [『教育お伽噺』 明治41年10月] 裸体の王様 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月] 霞の衣 上田万年訳 [『安得仙家庭物語』 明治44年4月] 皇帝のお召物 近藤敏三郎訳 [『アンダアゼンお伽噺』 明治44年4月]
《011 ヒナギク》
雛菊 太田玉茗訳 [文芸倶楽部 明治30年4月] 雛菊 中島孤島訳 [新小説 明治36年4月] 雛菊 松本信夫訳 [心の花 明治37年12月] 延命菊 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月] 雛菊 内山春風訳 [『アンデルゼン物語』 明治44年3月]
【第3巻】
《012 しっかり者の錫の兵隊》
鉛の兵隊 藤井紫影訳 [帝国文学 明治36年1月]
《013 野の白鳥》
白鳥物語 野尻抱影訳 [白百合 明治38年7月]
《014 パラダイスの園》
極楽園 巌谷小波訳 [幼年雑誌 明治25年3月] 極楽郷 内田魯庵訳 [『鳥留好語』 明治26年9月]
《015 空飛ぶトランク》
神様の焼だされ 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《016 コウノトリ》
鸛 上田万年訳 [『安得仙家庭物語』 明治44年4月]
《017 青銅のイノシシ》
鋳物の豚 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《018 友情のちかい》
友情 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《019 ホメロスの墓のバラ一りん》
スミルナの花 平田禿木訳 [文学界 明治27年1月] 御墓の花 雪丸訳 [少年世界 明治32年6月] 御墓の薔薇 三浦白水訳 [心の花 明治39年3月]
《021 バラの花の精》
花の復讐 太田玉茗訳 [文芸倶楽部 明治30年3月]
《022 豚飼い王子》
豚飼王子 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《023 ソバ》
蕎麦 百島冷泉訳 [福音新報 明治36年2月5日] 蕎麦 西村酔夢訳 [女子文壇 明治40年7月]
《024 天使》
天使 百島冷泉訳 [福音新報 明治40年1月1日]
《025 ナイチンゲール》
鴬と支那の天子様 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《026 仲よし》
思ひ同志 本間久四郎訳 [『名著新訳』 明治40年11月]
《027 みにくいアヒルの子》
醜い家鴨 中島孤島訳 [新小説 明治36年5月] 醜い家鴨 百島冷泉訳 [福音新報 明治36年9月10日]
《028 モミの木》
樅の木物語 太田玉茗訳 [少年文集 明治31年9月] 檜木(クリスマスの御伽噺) 三浦白水訳 [開拓者 明治39年12月] 樅の木 本間久四郎訳 [『名著新訳』 明治40年11月] くりすます樹 百島冷泉訳 [福音新報 明治40年12月19日]
《029 雪の女王》
雪の女王 内田魯庵訳 [『鳥留好語』 明治26年9月] 雪姫物語 白柳秀湖訳 [家庭雑誌 明治39年2月]
《031 かがり針》
一流幻灯会/其1 ピン物語 巌谷小波訳 [幼年雑誌 明治26年1月]
《032 鐘》
鐘 川上桜翠・相馬御風訳 [明星 明治36年10月] 晩鐘 いさを訳 [婦女新聞 明治38年6月5日] 鐘 内山春風訳 [『アンデルゼン物語』 明治44年3月]
《035 赤いくつ》
赤い靴 岩田烏山訳 [少年世界 明治36年12月] 赤靴物語 百島冷泉訳 [福音新報 明治38年3月9日]
【第4巻】
《037 羊飼いの娘とエントツ掃除人》
煙突掃除童と飼羊女 上田万年訳[『安得仙家庭物語』 明治44年4月]
《039 マッチ売りの少女》
小サキ燧火木売ノ女児 河瀬清太郎訳 [『ニューナショナル第三読本直訳』 明治19年2月] 小サキ引火奴売の童女 元木貞雄訳 [『ニューナショナル第三読本直訳』 明治20年7月] 可憐の燃木売 はやし家竹葉訳 [智徳会雑誌 明治27年2月] まつち娘 太田玉茗訳 [文芸倶楽部 明治29年11月] マッチ売の娘 百島冷泉訳 [福音新報 明治36年7月16日] まっちの光 相馬御風訳 [明星 明治36年9月] マッチ売 菅野徳助・奈倉次郎訳 [『反魂鳥』 明治40年8月] マッチ売娘 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月] 燐寸売の小娘 近藤敏三郎訳 [『アンダアゼンお伽噺』 明治44年4月]
《040 城の土手から見た風景画》
牢屋の窓 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《043 おとなりさん》
お隣り同志 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《045 影法師》
蔭 教育資料研究会訳 [『教授材料・話の泉』 明治37年3月]
《046 古い家》
古い家の話 教育資料研究会訳 [『教授材料・話の泉』 明治37年3月]
《047 水のしずく》
水滴 松本信夫訳 [心の花 明治37年10月]
《048 幸福な一家》
幸福な家族 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《049 ある母親の物語》
たらちね物語 太田玉茗訳 [文芸倶楽部 明治30年4月]
《050 カラーの話》
襯衣の領子 近藤敏三郎訳 [『アンダアゼンお伽噺』 明治44年4月]
《054 もの言わぬ本》
花物語 生田星郊訳 [明星 明治36年3月]
《055 「ちがいます」》
林檎の枝 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《056 古い墓石》
石碑 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《057 世界一の美しいバラの花》
愛の薔薇 佐々木孤舟訳 [裏錦 明治38年12月]
《058 年の話》
四季物語 百島冷泉訳 [福音新報 明治38年1月26日]
《062 上きげん》
上機嫌 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《064 みんなその正しい場所に!》
柳の笛 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《065 食料品店の小人の妖精》
一寸法師 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《067 柳の木の下で》
柳がもと 秋菫生訳 [新潮 明治40年7月]
《068 さやからとび出た五つのエンドウ豆》
五ツ粒の豌豆 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《069 天から落ちてきた一枚の葉》
天から降つた木 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《070 「あの女はろくでなし」》
洗濯屋の息子 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《071 最後の真珠》
大事な宝 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《074 子豚の貯金箱》
お銭入れの豚 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《075 イブと小さいクリスティーネ》
三つの胡桃 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《079 びんの首》
罎の首 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《083 「たいしたもの」》
兄弟 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月] ものになる 上田万年訳 [『安得仙家庭物語』 明治44年4月]
《084 年とったカシワの木の最後の夢》
老樹の夢(降誕祭の御伽噺) 三浦白水訳 [新人 明治39年12月]
《087 かけっこ》
兎と蝸牛と燕 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月] 競走者 上田万年訳 [『安得仙家庭物語』 明治44年4月]
《089 わるい王さま》
大悪王 上田万年訳 [『安得仙家庭物語』 明治44年4月]
《091 パンをふんだ娘》
伊苦子のパン 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
【第5巻】
《093 アンネ・リスベット》
浦づたひ 太田玉茗訳 [文芸倶楽部 明治34年4月] 里子 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《094 子どものおしゃべり》
子供会 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《097 墓のなかの子供》
お墓の小供 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《101 人形つかい》
不思議な人形 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《103 古い教会の鐘》
教会堂の古鐘 名川鴻河訳 [明星 明治35年11月]
《104 駅馬車できた十二人》
新年の客 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《105 コガネムシ》
甲虫の自惚 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《106 父さんのすることはいつもよし》
翁媼談 加藤とよせ訳 [家庭雑誌 明治31年6月]
《107 雪だるま》
雪達摩 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《108 アヒルの庭で》
家鴨の心 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《111 チョウ》
てふてふの嫁選び 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《113 カタツムリのバラの茂み》
薔薇と蝸牛 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《116 銀貨》
五十銭銀貨の洋行 和田垣謙三・星野久成訳 [『教育お伽噺』 明治43年10月]
《131 ヒキガエル》
蝦蟆 上田万年訳 [『安得仙家庭物語』 明治44年4月] 《絵のない絵本》 王宮 小金井喜美子訳 [国のもとゐ 明治22年10月] かげ草 小金井喜美子訳 [しがらみ草紙 明治23年12月] 月物語藤 井木聲訳 [日本乃家庭 明治30年2月] 月物語 太田玉茗訳 [太陽 明治30年5月] 有声画 藤井紫影訳 [文芸界 明治36年1月] 月十図 藤井紫影訳 [帝国文学 明治36年7月] 道化役者 梧桐夏雄訳 [明星 明治38年1月] 月物語 悠々野夫訳 [新声 明治38年3月] 隊商 梧桐夏雄訳 [明星 明治38年11月] 画のない画本 山君訳 [心の花 明治39年1月] 月物語(第十夜) 三浦白水訳 [心の花 明治39年4月] 無画の月 志呂男訳 [飛躍 明治42年12月] 《解説》 『明治のアンデルセン――出会いから翻訳作品の出現まで』 川戸道昭 明治期アンデルセン翻訳童話分類目録 アンデルセン童話翻訳年表 2(大正以降現代まで) アンデルセン童話翻訳年表 1(明治編) |