シリーズ福祉に生きる59 グロード神父

シリーズ福祉に生きる(企画編集:津曲裕次・一番ヶ瀬康子)

著者:白石淳

発行年月:2011年2月(大空社刊)

価格:2,200円(本体2,000円+税10%)

ISBN:978-4-283-00595-2

体裁:B6判・166頁・並製・カバー装

シリーズ福祉に生きる59 グロード神父

(フィリッポ・グロード Philippe Gourraud 1927・昭和2~2012・平成24年) 1954・昭和29年、フランス人宣教師として来日、北海道函館の地に〈尊厳をもって生きる〉「高齢者人権憲章」の理念のもと、高齢者施設を開設。また、日仏親善や函館野外劇創始など、地域活性化にも貢献。国境を越えて信仰と市民の協力に支えられる社会福祉の幸福な結実をみる。

「人生の最後までエレガントに、おしゃれに生きる」「人生はいいものですよ。」
我が国の福祉文化を築いた一人「いつでも愉快に生きるために『福祉』『文化』が必要だ」
「老年期は人生最高のバカンス」
「旭ヶ岡の家・高齢者人権憲章」が定められている。

(目次より)
プロローグ――早くから海外に開かれた港町「函館」

第一章 「旭ヶ岡の家」を訪ねる
1 新たな福祉文化を築いたグロード神父
2 海峡の風かおる丘で
3 総合施設「旭ヶ岡の家」という我が家
 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
 特定有料老人ホーム――レジダント
 在宅ケアセンタ――ベレル
 旭ヶ岡の家生活支援ハウス――やすらぎの家
4 愉快に過ごす日々の生活

第二章 最後までエレガントに、おしゃれに生きる
1 ターミナルまで――愉快に生活できる我が家でありたい
2 エレガントな生活――より美しく
3 尊厳を守る自分の部屋――居室の個室化
4 愉快に過ごすために――多彩な文化的な活動
5「尊厳」とは――大切にされること
6尊厳を守るための砦――オンブズマン制度
 「エレガントに生きるとは」

第三章 深い信仰を通して尊厳を学ぶ
1 聖書の教えを実践、具現化
2 フィリップの家族
3 伸び伸びと育てた父と母
4 人の尊厳を教えられた信仰教育
5 いたずらで大活躍の子ども
6「神父になりたい」と
7 何とか卒業した大神学校
 パリ外国宣教会
8「兵役」は楽しいバカンス

第四章 高齢者施設の開設へ向けて
1 大神学校を終えての旅立ち
2 好奇心一杯で向かった北の大地――いよいよ北海道へ
3 初めての赴任地、八雲町
4 函館元町教会における活躍の始まり
5 すべてを高齢者のために
6 教会における社会福祉活動
7 社会福祉法人の設立
8「望んで入る施設」に
9「愉快でしょ」と、面白い施設に
10「高齢者と共に生活しよう」と
11「質の高い生活」を
12 グロード神父の理念、「人権憲章」
 「旭ヶ岡の家・高齢者人権憲章」
 「ケアとは」
13 グロード神父と共に旭ヶ岡の家を支える人々
 建設期成会、そして後援会/家族会/ボランティアの人々
 「ボランティアとは」

第五章 「信仰」と市民の「人情」が国境を越え結実
1 ますます忙しくなったけれど
2 アイディアを活かして新たな文化を創る
 城を活用してみたい/ユーモラスに描く/日本とフランスの橋渡し役
3「生きている」ことは、素晴らしいこと
4「福祉は文化的に」と、今日も愉快に生きる

エピローグ――人生はいいものですよ

年譜/参考文献(巻末)

【著者紹介】
(しらいし・じゅん)神奈川県横浜市生まれ。嗚門教育大学大学院学校教育研究科(修士課程)、北海道大学大学院教育学研究科(博土課程)修了。博土(教育学)。北海道医療大学看護福祉学部臨床福祉学科教授(執筆当時。のち福祉マネジメント学科教授)。著書(いずれも共著)『教育概論』(法律文化社)、『教職必携ハンドブック1:教職編』(教育開発研究所)、『新世紀の教職論』(コレール社)ほか。

【編者紹介】
(つまがり・ゆうじ)長崎純心大学大学院教授、高知女子大学名誉教授、筑波大学名誉教授。専攻は知的障害者施設史。
(いちばんがせ・やすこ)日本女子大学名誉教授。専攻は高齢者・児童・障害者福祉等、社会福祉全般。

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