アジア学叢書 347巻 標準マライ語文法

第49回配本「言語2(マレー語)編」全5巻(343~347巻)配本所収

著者:鶴岡一雄

発行年月:2021年4月

価格:24,750円(本体22,500円+税10%)

ISBN:978-4-908926-91-4

体裁:A5判・550頁・上製・クロス装

アジア学叢書 347巻 標準マライ語文法

原本:南洋協会、1943・昭和18年刊。
〈自序〉今更云ふ迄も無く南洋一帯の通用語はマライ語であるが、既述の通り其の使用人口数が7千万余であると言ふ事実を見ただけでも、之が一つの立派な国語であり非常な重要性を持つものであると言ふことが容易に判断出来るのである。勿論今日迄既に幾多先覚者に依りて其の必要は叫ばれ、多くのマライ語に関する書籍等も出版せられて居るが、之は一般外国語の如く未だ充分普及せられて居らず、概して翻訳的なものが多く権威ある参考書等入手困難であつた。

〈序 飯泉良三(南洋協会常務理事)〉同君は大正4年渡南、新嘉坡のRappa Private Schoolに於てマライ語を先づ修学し、後スマトラ、パレンバン州パガル・アラムに於て標準マライ語を研鑽し、三井農園其の他に於ける貴重なる苦心経験を経て前記パガル・アラムに阿蘇商店(Toko Aso)を創設し、スマトラ、ベンクーレン市に支店を設け専ら日本商品の輸入、卸、小売業に従事し、更にまたベンクーレン州チョロップにも支店を増設第一線商業戦士として邦品販路の開拓拡張に努力其の業績洵に見るべきものがあつたのであるが、彼のABCD対日包囲陣結成され、資金凍結令発布に引続き蘭印政府の圧迫日を逐ふて甚だしく到底安んじてその業に就き得ざるに至りたる為め遂に涙を呑んで此の終生の事業と訣別去る昭和16年11月末祖国に引揚げ、翌17年4月多年の研究と体験とを以て郷里熊本市所在の東洋語学専門学校〔現・熊本学園大学〕教授に就任南方進出の青年学徒教育に専念今日に至つて居るのである。

(目次より)①マライ語の発音と綴字 ②マライ語の類別(会話、言葉、語根、接続語、形成語、重複語、熟語/言語の意味/句読点及び諸記号/形成語の音便上の変化) ③文章に就いて(文章成立の要素/文章の種類) ④品詞総説 ⑤名詞(形成名詞の種類並に其の接頭語及接尾語/名詞の数・性・格) ⑥代名詞(人称・再帰・指示・関係・疑問・不定代名詞) ⑦形容詞(形成形容詞/比較) ⑧数詞(形成数詞/不定数詞と加減乗除) ⑨動詞(原動態、受動態、使動態/語根動詞・形成動詞) ⑩助動詞(時・希望義務及依頼・可能許可及使役) ⑪副詞(場所・時・否定・程度・状況・形式) ⑫前置詞 ⑬接続詞 ⑭感嘆詞 ⑮冒頭語及結尾語

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