アジア学叢書 344巻 実用馬来語辞書
第49回配本「言語2(マレー語)編」全5巻(343~347巻)配本所収
発行年月:2021年4月
価格:14,300円(本体13,000円+税10%)
ISBN:978-4-908926-88-4
体裁:A5判・310頁・上製・クロス装
原本:花屋商会書籍部、1927・昭和2年刊。
〈序 井上雅二〉 従来、巷間に見る此種の著書は、海峡植民地々方に行はるゝ馬来語を基本とするもの多く、蘭領方面に業を従はんとするものには、必ずしも適切と評し難き憾あり、此時に当り、此の有用なる良著を公にせらる、蓋し其恵に浴する者、多かるべく、同君の此著ある、亦此辺に鑑みる所あつての事と信ずるのである。
〈自序〉 吾輩は大正9年春英領馬来より蘭領に移り契約苦力数百名の隊長として山奥の各種栽培業に従事した、当時尠からず語学で泣された、それは英領馬来語が粗暴で通ぜぬのみならず語学の用途及範囲が広く且つ重要なることに於てだ。例えば日常生活の材料即ち大根から菜葉に至るまで馬来語を以て書き之れを市場に送らねば餓ると云ふ有様である。一方作業上に於ても自由苦力を使ふ様に簡単に説明して了ふ訳けにゆかない、夫から下世話に至つては産婦のことから嬰児の保育、夫婦喧嘩の中裁から月下氷人ともなり又た刃傷事件から窃盗事件に裁判事件と中々六ケ敷い言葉を知つて居ラネバナラヌ。又官庁の報告文も或は自己の発行する許可書等一切馬来語に拠るのだから決して初学者には容易でない、兎に角蘭領の公文書は和蘭語と馬来語に限られてあるのだから是非何れかに通暁せねばならぬが直接事業に当るものは何んと云つても第一に馬来語が肝要であることを悟り着任と同時に大に馬力をかけて馬来語座右録を作つた、それは邦人先輩諸氏の著書欧米人の著書を参考とし加ふるに馬来人の高等教育ある教師を雇ひ練習したものを集めたのである。
(目次より)
1)馬来語独修ノ順序 1
2)文法大要 9
3)会話 55
挨拶及訪問、旅館ニテ、食事、紹介、途上会話、農場簡易会話、簡単ナル日用語集
4)単語及文例 81
基数、序数、倍数及分数、時令、天文、地理、人類、動物、植物、金石、身体、家財道具、建物、飲食物、衣服、色、反意語、文例
5)日馬単語(アイウ順) 133
6)馬日単語(ABC順) 209-285
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